記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】不動産選びは「美人投票」の法則で 資産価値を予想、“思い入れ”はNG (1/2ページ)

 マンション購入の相談を受けていると、各人の場所への「思い入れ」がかなり影響していることをよく感じる。

 最も多いのは「今住んでいるが、とても住みやすいからこの周辺で」という選び方。そのほかにも、生まれ育ったところに近いからとか、奥さんの実家に近い。あるいは愛する母校の近くといった選び方をする人がいる。

 地域のコミュニティーに入っていて、それが心地いいので抜けたくない、というような事情を語る人もいる。

 それぞれ、どう考えてマンションを選ぶかは自由だ。各人の思い出や交友関係をうんぬんするのは私の仕事ではない。

 私が助言する価値観はただ1つ。その物件は資産価値としてどのように評価されていて、今後はどうなると予想できるか。

 時々、相談者が「買いたい」という物件を資産価値的にあまり高く評価できなかったりする。相談者は、私に「資産価値的にも大丈夫ですよ」と言ってほしくてやってきているから気の毒だ。だが、私は私の考えを語ることにしている。

 自分たちが住むだけなら、思い入れのある場所にマンションを購入するのもいいだろう。購入についても、その後の暮らしも満足度は高くなる。

 しかし、買ってしまった物件には面倒くさいことがいっぱいある。一番は管理。そして、さまざまに発生する費用やリスク。それでも資産価値の高い物件ならそういった面倒くささを乗り越えやすい。

 問題は、20年後あるいは30年後には資産価値がほとんど見込めないようなマンションの場合だ。自分たちが暮らさなくなった後で売るに売れない、貸すに貸せないような物件になっていたらどうだろう。鉄筋コンクリート造のマンションは、車のように廃車にして処分することは不可能だ。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース