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【トップ直撃】『越乃景虎』諸橋酒造・諸橋麻貴社長、手造りの極み「秒単位の作業も多い」 (1/3ページ)

★「諸橋酒造」諸橋麻貴社長(38)

 清酒「越乃景虎」シリーズで知られる新潟県長岡市にある蔵元。ここに1年半前、7代目となる新社長が誕生した。諸橋麻貴さん(38)だ。若い世代の酒離れなどで、一部を除き日本酒の生産量は低迷気味。そんな中で元気なのが、地域の特製を生かした酒造りで頑張る地方の酒蔵。諸橋酒造もその1つである。 (冨安京子)

 --この蔵の日本酒は、コクがあるのにすっきりしていると人気です

 「長岡市内から車で30分のこの地は冬場は積雪1メートル、多い年は3メートルにもなる盆地です。四方の山から吹き下ろす冷風が醸造に適した温度を保ち、お酒の仕込み水には雪を溶け込ませた地下水を利用できます。仕込み水はミネラル分の極端に少ない超軟水。酵母の栄養分となるミネラル分が少ないため発酵はゆっくりと進み、その分、雑味のない味に仕上がるんです」

 --「越乃景虎」の命名の由来は

 「長岡市は旧栃尾地区に位置します。栃尾といえばご存じのように、戦国時代の武将・上杉謙信が青年期を過ごしたところ。そこで謙信にちなんで、その元服名の長尾景虎から名付けたと聞いています。今、景虎と名の付く日本酒は大吟醸、純米大吟醸、純米酒、本醸造など特定名称のものから超辛口などの一般酒まで計30種類を製造・販売しています」

 --出荷量は

 「非公開なのですが、中堅規模の出荷量といっていいと思います。父(先代社長・乕夫=とらお=さん。2016年、82歳で逝去)の代からお付き合いのある杜氏さんやお客さま、従業員をそのまま引き継ぐことができ、周りに助けられての船出となりました」

 --酒どころ、新潟県内では以前は100社以上の蔵元がありましたが、今は90社に。国税庁の調べなどからも全国的に年々日本酒の出荷量は減っているようです

 「確かに日本酒を取り巻く状況は厳しいです。一部の有名銘柄は売れても、どの蔵元でも一番多く造っている一般酒の売り上げがなかなか伸びない。それぞれの蔵元の味の違いを楽しんでもらい、地酒が持つ個性みたいなものを面白い、おいしいと言ってくださる人が増えれば。日本酒は和食なんかに特に合いますから、もっと飲む機会が増えてほしいですね」

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