記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】「世界一」ホンダジェットの行方 快挙でも続く赤字、今後は富裕層などの需要獲得を (1/2ページ)

 ホンダは先月22日、子会社「ホンダ・エアクラフト・カンパニー」の「ホンダジェット」の2017年の出荷数が昨年より20機増の43機に達し、重量5・7トン以下の小型ビジネスジェット機部門で世界1位に輝いたと発表した。全米航空機製造者協会(GAMA)がまとめた統計によるという。

 ビジネスジェット市場は世界的に成長が鈍化しているものの、小型機部門は前年と比べて需要が5割増している。これまで米国セスナの主力機「サイテーションM2」が小型の代名詞と呼ばれていたが、それを抜いたというのはたいしたものだ。三菱航空機が開発した国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)が相次ぐ開発遅延で苦戦している中、これは快挙といっていい。ちなみに、サイテーションM2は39機だったそうだ。

 7人乗りのホンダジェットは、15年末に米連邦航空局(FAA)の認証を取得して事業化。エンジンを主翼の上に配置することで、胴体側にエンジンがあるライバル機と比べ、室内空間が広く取れ、音も小さくなった。また、空気抵抗を減らすことで、燃費性能も高くなった。極めてユニークな設計だ。さらに、世界の航空機メーカーでは珍しく、ジェットエンジンも自社で供給している。

 ホンダジェットはリスクが非常に高いプロジェクトだった。立ち上げた当初、おそらくセスナ社やカナダのボンバルディア社などと提携して、マーケティングや手薄な販売、サービスを頼む気持ちもあったはずだ。しかし、自前で販売網を展開する戦略に転換した。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう