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【オトナの社会科見学】企画展「災害と品川」を開催中 品川区立品川歴史館

 東京・大井の「品川区立品川歴史館」は、昭和初期に安田財閥の安田善助邸だった場所にある。戦後は吉田秀雄記念館になり、その後品川区の手に。庭園の緑と茶室が落ち着いた気分を誘う。

 同所で25日まで開催中の展覧会が「災害と品川」。江戸時代から大正時代までに品川区域を襲った災害と、それに対峙した人々の姿について見つめ直すという企画展だ。

 長い展示ケースの端から端まで伸びる「目黒行人阪火事絵巻」は、明和9(1772)年の大火を題材に、家財道具を穴蔵へ避難させたり、とび口で建物を壊し延焼を防いだりする様を描いている。

 圧巻は関東大震災が発生した翌々日、9月3日付の東京日日新聞。記事に「大井・大森では家屋が倒壊した」とあるが、下段、通常は広告が載るスペースは空白のまま。広告主との手続きを取る暇もなく事件を伝えるべく発行したのだろうか。

 同震災で倒壊した建物や煙が立ち上がる街の写真を素材にした絵はがきも多数出展されている。メディアが未発達だった中で、絵はがきが当時の状況を伝えるツールとしての役割を果たしたとの解説があり驚いた。(矢吹博志)

 ■「品川区立品川歴史館」(東京都品川区大井6の11の1、(電)03・3777・4060)9~17時 一般100円、小中学生50円 休館日は祝日(日曜日の場合は開館)、月曜日(祝日の場合は翌日も)、展示替期間、年末年始

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