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【新・兜町INSIDE】日銀が仮想通貨発行説 技術と法律の両面で準備中か

 日銀が仮想通貨の発行に乗り出すとの見方がくすぶっている。水面下では、技術と法律の両面で準備が進んでいるとみられる。

 雨宮正佳副総裁は今年4月、現段階で仮想通貨を発行する計画はないと明言した。ただ、「現段階」に限定した話であって、今後については言質を与えなかった。

 日銀は、ユーロを発行する欧州中央銀行(ECB)と仮想通貨の基盤技術であるブロックチェーン(分散型台帳)の共同研究を実施している。中国やシンガポール、カナダでも「官製仮想通貨」計画があり、日銀も他国に後れを取らない程度で研究とノウハウ習得を目指しているようだ。

 もっとも、仮想通貨は本来、発行者の権限をはなれて自由に流通するもの。中国では人民元不安が起こるたびに富裕層が仮想通貨に資金を移すことが知られている。一方、官製仮想通貨は金利操作も課税もデータの書き換えで瞬時に可能になる。このため、日銀が仮想通貨を発行しても1ポイント=1円の電子マネーと同じになり、企業や富裕層の資金移転は期待できそうにない。

 【2018年5月18日発行紙面から】

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