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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「世界」》幸之助は「神様」でなく、努力の人だった (1/2ページ)

 「松下幸之助は努力の人でした」

 「経営の神様」として多くの人から親しまれてきたパナソニック(旧松下電器産業)の創業者、松下幸之助。今年3月にパナソニックが創業100周年を迎えたのをきっかけに幸之助や松下電器にまつわる多くの関係者から話を聞いた際、ある一人の方の話がとても心に残っている。

 幸之助の存命中、最後に社長指名された、松下電器元社長の谷井昭雄さん。谷井さんが社長をされていた頃は幸之助は相談役だった。幸之助が、谷井さんをはじめ部下たちによく言っていた言葉があったという。

 「『素直な心が人を強く、正しく、そして聡明にする』。これを何度も何度も、自分に言い聞かせるように私たちに言っていました」

 谷井さんは、私との話の中で幸之助についてこう語ってくれた。そのうえで、「世間では松下幸之助は『神様』だと言われていますが、私は実際近くで仕えていて、本当は努力の人であったと思うんです」。

 500万部を超えるの大ベストセラーとなった松下幸之助の「道をひらく」。誰もが理解できるわかりやすい言葉で約120の短編が収録されている。最初からページをめくっていくと、1つめは「道」、そして2つめが「素直に生きる」となっている。

 この「素直に生きる」の項目の中で、幸之助は次のように記している。

 〈素直さは人を強く正しく聡明にする。逆境に素直に生き抜いてきた人、順境に素直に伸びてきた人、その道程は異なっても、同じ強さと正しさと聡明さを持つ〉

 解釈は人によっていろいろあるだろうが、それは、逆境があれば、これを試練と受け止め、真正面から挑む素直さ、いろいろな物事はうまく運んで順境にある場合でも、その状況に感謝し謙虚な姿勢でいる素直さではないだろうか。

 谷井さんはこう続けた。「人間だから欲もあるし、楽もしたいし、お金も名誉もほしくなる。けれど、一番大事なのは自分を抑えて世の中のためにどうするのが正しいのか考えないといけない。しかし、なかなかそうはなれない、そして、そうなろうとするために『素直な心』が大切だった」

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