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【田村秀男 お金は知っている】トランプ氏「G7の絆」修復発言、狙いはやはり中国? 「メルケル首相と私は仲がいい」 (1/2ページ)

 トランプ米大統領は先のカナダでの主要7カ国(G7)首脳会議(シャルルボワ・サミット)で、鉄鋼・アルミ輸入制限をめぐって欧州やカナダの首脳と激しく対立した。各国メディアは会議でトランプ氏がメルケル独首相と対峙(たいじ)する写真を掲載、「G7の亀裂」を大々的に取り上げた。

 トランプ氏はかなり気にしていたのだろう。12日のシンガポールでの米朝首脳会談の後の記者会見で、「メルケル首相と私はもともと仲がいい。ただ、おしゃべりをしていただけだ」と、強気の大統領が珍しく弁明した。さらに大統領は15日、ツイッターで、メルケル首相の手に手を重ね、メルケル氏が微笑む場面などG7首脳の和気あいあいとした写真4枚を投稿した。

 それでも気が済まないのか、トランプ氏は17日のツイッターでも友好ショットを再掲載し、「私はメルケル首相と偉大な関係を持っている」「フェイク(嘘)・ニュースを一掃しよう」と呼びかけた。

 中国に対しては15日、「産業上重要な技術を含む」500億ドル(約5兆5000億円)相当の中国製品に対して25%の制裁関税適用を決めた。これに対し、中国が同額の対米輸入品について報復を表明すると、トランプ氏は18日、中国からの2000億ドル(約22兆円)相当の輸入品に10%の関税を課す新たな制裁措置を準備するよう米通商代表部(USTR)に指示したと発表した。

 トランプ大統領の対外通商政策は辺り構わず打ちまくるガンマンのようで、西側メディアにはいたって評判が悪い。代わりに、自由貿易ルール違反のデパートのはずの中国が擁護されるという皮肉な結果が生まれている。英フィナンシャル・タイムズ紙コラムニストのマーティン・ウルフ氏はトランプ氏の対中国強硬策について「米国が築き上げてきた貿易制度を支える非差別主義や多国間協調主義、市場ルールの順守といった原則に反する。米国は自分たちを恥じるべきだ」(5月9日付)と噛み付いた。米ウォールストリート・ジャーナル紙も、米国の対中制裁関税が米産業界にとって打撃になるとしばしば警告する。

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