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【大前研一 大前研一のニュース時評】売却報道の「西友」消化できるのは商社か しばらくは“漏れる情報”で連想ゲーム続く (1/2ページ)

 小売業世界最大手の米ウォルマートが、傘下のスーパー、西友を売却すると報道された。かつて西友はセゾングループの中核だったが、バブル期にノンバンク子会社の不動産過剰投資で巨額の不良債権を抱えて財務体質が悪化。2002年にウォルマートと業務提携し、08年に完全子会社となった。

 ウォルマートは売却報道を受け、「引き続き、日本の事業に従事する」と否定しているが、すでに複数の会社が「接触があった」と漏らしたり、複数の投資銀行が先を争って打診しているので、売却の動きは間違いない。

 ウォルマートは売り上げを伸ばしているものの、収益は落ちてきている。ライバルである米ネット通販大手アマゾンの株価が高騰しているのに、ウォルマートの株価は上がらない。

 そこで大型投資をネット事業の強化に向け、世界戦略では事業の見直しを進めている。赤字だったブラジルの事業は米投資ファンドに売却した。ブラジルと同様に赤字の日本も、人口減少などで成長余力が乏しく、撤退を決めたとみられる。

 西友は今後、どうなるのか。私が学長を務める「ビジネス・ブレークスルー大学」の学生から「売却先として楽天はどうか。アマゾンが米スーパーチェーンのホールフーズを買収、ソフトバンクもイオンと提携する流れのなかで、楽天も実店舗との相乗効果が必要だと思う。楽天はポイントの認知度、利用率が高く、スーパーを使う主婦層にもアピールしやすい」という提案があった。

 西友と楽天は、この春に合弁会社「楽天西友ネットスーパー」を設立し、夏には同スーパーをリニューアルオープンする。したがってウォルマートは楽天にも接触していると思う。

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