記事詳細

【新・兜町INSIDE】難しいNISA恒久化 財務省の策略とは?

 金融庁は来年度の税制改正で、NISA(少額投資非課税制度)の恒久化を重点要望項目に据えている。しかし、税収確保が使命の財務省の壁は厚く、来年度は海外転勤者への利便性向上という「小幅前進」にとどまりそうだ。

 一般NISAと教育NISAは2023年まで、つみたてNISAは37年までの時限措置。来年から「つみたて」を始める人は最長19年、再来年開始なら18年と投資期間が短くなるため、金融庁に恒久化を求めている。

 ただ、この種の制度改正で財務省が簡単にOKを出すのはまれだ。証券関係者は「財務省は金融庁に花を持たせながらも、結局は制度恒久化を拒否するでしょう」と予想する。

 現在は海外に転勤する場合、NISA口座から通常の課税口座に保有株や投信を移すが、転勤後もNISA口座を利用できるように改める。これだと対象者は少なく、税収への打撃は小さい。しかも、金融庁に制度改定を果たした「実績」を与えることにもなる。将来の駆け引きに備えて、改定の余地を含むNISA制度を作った?

 【2018年10月1日発行紙面から】

関連ニュース