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【榊淳司 マンション業界の秘密】台風に弱いタワーマンション…数カ月で引っ越してしまう人も 難敵は揺れ、塩害 (1/2ページ)

 今年の秋は台風の当たり年。次から次へと上陸し、高波に襲われたり、家屋などが倒壊したりして大きな被害が出た。

 私がひそかに心配したことは、タワーマンション(タワマン)。ニュースを見ている限り、幸いにして大きな被害が出ていない。ただ、タワマンの場合は、台風の累積被害が数年後に現れる可能性もある。

 まず、分かりやすいのは強風による揺れだ。上層階は常に風による微妙な揺れが生じている。浴槽に水を張ると、ごく小さいながら波が発生する。

 そういう微妙な揺れが人間の体にどういう影響を起こすのか。これには個人差があると考えられる。はっきりとしたことではないが、三半規管の弱い方は乗り物酔いのような状態になることもある…と聞いたことがある。

 だから、業界関係者によると、せっかくタワマンの上層階を購入して住み始めたのに数カ月で引っ越してしまう人が一定数はいるという。

 風速20メートル、あるいは最大で50メートルなどという強風が観測される台風は、この揺れをさらに激しくする。

 ほかに大きな被害が出たのでメディアで取り上げられることは少ないが、あの強風で恐怖や不快を感じたタワマン高層階の住民は少なからずいるようだ。

 実のところ、私が最も心配しているのは塩害だ。今秋の台風では内陸部まで塩分を多量に含んだ雨風が吹きつけたので、塩害にさらされた車や畑が多かった。ガソリンスタンドには洗車待ちの車列ができたと報道されていた。

 内陸部の地上でさえ、そこまでの塩害が生じた。湾岸エリアのタワマン上層階は、それこそすさまじく塩分を含んだ雨風にさらされたのではなかろうか。

 タワマンは通常の板状型マンションよりも塩害の被害を受けやすい。理由は、工法の違いにある。

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