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【田村秀男 お金は知っている】消費増税でまんまと習主席の狙い通りに!? 中国にちやほやされ踊らされる日本の金融エリートたち (1/2ページ)

 安倍晋三首相は来年10月からの消費税増税実施を表明した後、25日から3日間、訪中し、習近平国家主席と会談して日中通貨スワップ協定、日中共同の投資ファンド設立など金融協力で一致する。

 消費税と日中金融は無縁ではない。消費税増税はデフレ圧力を呼び込む。デフレでは国内での資金需要が萎縮し、巨額のカネ余りが生じる。そこで余剰資金を海外運用せざるをえない。

 他方、米中貿易戦争に直面する中国は米トランプ政権の対中貿易制裁と金融制限のために、外貨事情が厳しくなりつつある。中国の金融制度は外貨準備に支えられているが、外貨の主要流入減である対米貿易黒字は細る。中国からは巨額の資本流出が起きる。

 日経電子版10月23日によれば、日本の野村証券などが日中首脳会談に合わせて日中共同ファンドを設立する。ファンドを通じて対中投資する。

 中国金融危機の際には日銀が円資金を中国人民銀行に大量供給する。それこそが、今回の日中首脳会談での中国側の狙い目だが、日本側にとっての利益は格別、見当たらない。

 中国の共産党政権が対中投資のリスクを引き受けると期待する向きがいるかもしれないが、お人よし過ぎる。党は市場をがんじがらめに統制するだけで、自由な資金移動を許さない。円と人民元を交換する通貨スワップは中国の金融危機時に日本や銀行や企業向けに円資金を供給すると、財務省や日銀の官僚は説明するが、欺瞞(ぎまん)だ。中国の金融危機とは人民元の暴落危機であり、元資金はだぶだぶ、不足するのは外貨である。円資金に不自由しない日本の銀行や企業が困るはずはない。

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