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「300万円支給」で社員の独立を後押し 「らあめん花月嵐」ユニークな新制度

 「人生100年時代」を迎え“定年後は悠々自適”というライフスタイルは幻となりつつある。60歳になってからも働き続けると考えると、それまで勤めていた企業の再雇用制度を活用するのが一般的だが、そこには給料の大幅減という現実が待っている。給料が下がるのを承知で同じ会社で働き続けるか、あるいは起業・独立か。そんな中、飲食業界で「独立を目標とした転職」というユニークな選択肢が出てきている。

 「独立希望の社員を採用することで、店舗数拡大とブランド強化を目指したい」

 こう話すのは、全国でラーメンチェーン店「らあめん花月嵐」を展開しているグロービート・ジャパンのFC開発本部、石井孝典氏だ。

 同社では独立希望の社員に300万円の準備金を支給する「グローアップ・システム」という新しい社員独立制度を設立。5日から運用を開始し、同時に独立を前提とした人材の募集・採用も始めた。現在「らあめん花月嵐」は全国で277店舗だが、店舗経営を担える人材を育成することで「300店まで伸ばしたい」(石井氏)としている。

 新規の採用人数は5人。入社後は首都圏内の店舗に勤務しながら社内スクールで経営ノウハウを学び、独立の準備を進めていく仕組みだ。独立の際は、好立地で利益額の高い直営の既存店舗を選択することも可能。

 「300万円の自己資金があれば新たに店舗を開業する場合でも銀行からの融資が受けやすくなる。独立後は店舗経営を軌道に乗せるために、本部も積極的なサポートを実施していく。現在でも60代や70代で厨房(ちゅうぼう)に立たれている方がいらっしゃるので、独立後も末永く店舗をやってもらえたら」

 人材不足解消の新機軸となるか。

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