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【介護離職に備えよ】大きなポイントになる「災害に強い高齢者施設」 (1/2ページ)

 筆者は先日、ある有料老人ホームを見学した。その際、施設担当者から「先日の台風で2日間停電した」という話を聞いた。もちろん、非常用の自家発電装置は作動したが、それは火災など緊急時のもので、長時間の停電を想定したものではなかったという。

 筆者は、有料老人ホームであれば自家発電装置は当然長時間作動し、数日間は問題なく生活できるような配慮がしてあるものと思っていた。それだけに、先の担当者の言葉に驚くと同時に危機感を抱いた。

 今回見学したホームは入居時自立型で、自炊できるよう居室にミニキッチンがついている。ところが、停電になると電磁調理器は使えない。冷蔵庫の食材もダメになり、入居者は自炊もままならない状態に陥ったらしい。

 幸いガスはストップしていなかったので、ホームで食事は提供できたが、照明がつかないため、大浴室の使用は取りやめたという。

 2011年の東日本大震災のときも、大手の事業者が運営している施設は系列施設や本部から大量の物資を運ぶことができたが、地元事業所が運営する小規模の施設は物資不足で、供給する手段に苦労したという。すでに「前例」があるのだから、施設事業者は万が一の備えをもっとしっかりとしておくべきだろう。

 以前取材した大手住宅メーカー系のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、太陽光による蓄電池システムを導入しており、災害時は電気自動車から建物に電気を供給できるようにもなっていた。しかも、「地域の防災拠点として機能させる予定だ」という担当者の話を聞いて、その意識の高さに感動したものだ。

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