記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】消費増税…不動産購入を「慌てる」と損をする (1/2ページ)

 2019年10月1日からの消費増税が、スケジュール通り進んでいるかのようにみえる。しかし、メディアの関係者やエコノミストたちと話をしていると、まだ確定ではないという見方も出てくる。安倍晋三首相の本音は「できれば上げたくない」ということなのかもしれない。

 前回、増税時期を延ばした理由は「イギリスのEU脱退で世界経済に危機が迫っている」ということだった。それを伊勢志摩サミットで主要国の首脳に訴えた上で、増税延期のための衆議院解散に踏み切った。

 先日、テレビの生放送でともにコメンテーターを務めた某エコノミストに「増税をやめるリミットはいつですか」とたずねたら、うーんと考えた上で「来年度予算の成立まででしょうね」とおっしゃった。つまり19年の2~3月である。

 政府が出している増税による景気後退への対策案も内容が薄い。与党は本当に消費税を10%に上げるつもりなのかと疑ってしまう。

 仮に10%に上がるとしてマンション市場はどうなるのか。かつて3%の消費税が導入された時、5%、8%に税率が上がった時には、その直後に必ず景気後退があった。そしてマンション市場は停滞した。

 傷が浅かったのは14年の4月に5%から8%になった時。ただ、この年の10月末に日銀総裁の黒田東彦(はるひこ)氏が異次元金融緩和第2弾(黒田バズーカ2)を発表したことで、市場は見事によみがえった。さらにその後の局地バブルへと発展する。予定通り19年の10月に消費税が10%になった後も、マンション市場の停滞は確実視される。だから黒田総裁はまたバズーカを撃ちたいだろうが、すでに弾は尽きている。金利は0%。マネタリーベースはこれ以上増やせないほど膨らんでいる。

関連ニュース