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【新・兜町INSIDE】日銀追加緩和の現実味 国債買い入れ枠の増額が唯一の策

 日銀が2019年度の物価見通しを下方修正し、金融市場では追加金融緩和観測さえ浮上してきた。ただ、現行のマイナス金利政策は銀行経営や年金財政を危機に陥れたとして批判が強い。ETF(上場投資信託)購入も、企業統治の観点から年6兆円の買い付け枠の増大は難しく、日銀に打てる手は限られている。

 日銀は19年度の物価上昇率の見通しを1・4%から0・9%に引き下げた。20年度も1・5%から1・4%に下方修正され、政府との共通政策目標である2%達成のメドはまったく立っていない。

 このため日銀には、目標達成のために何らかのアクションを起こす必要はある。一部に物価上昇2%の放棄も指摘されるが、政策協定を結ぶ政府に「脱デフレ」の旗を降ろせと迫るに等しく、現実味に欠ける。

 日銀関係者によると、唯一できそうなのが国債買い入れ枠だけの増額。購入枠だけを増やして実際には買わない「買う買う詐欺」となる恐れもあるが、市場機能への配慮など買わない理由はいくらでも出てきそうだ。

 【2019年01月30日発行紙面から】

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