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デサント、伊藤忠のTOBに反対表明 国内で異例の“敵対的”に発展

 スポーツ用品大手のデサントは7日、筆頭株主の伊藤忠商事が実施した株式公開買い付け(TOB)に反対を表明した。昨年秋に表面化した両社の対立は、国内では異例の敵対的TOBに発展した。反対する理由について「当社の企業価値を毀損(きそん)し株主共同の利益を侵害する」とのコメントを出した。

 この日午前に開いた取締役会出席者のうち、伊藤忠出身者2人を除く8人の取締役と監査役3人が反対で一致した。

 伊藤忠は1月31日にTOBを発表し、デサント株の保有比率を現在の約30%から最大40%まで引き上げる方針を表明した。株主総会で重要な決議事項への「拒否権」を握る狙いだ。

 伊藤忠は、デサントの韓国市場偏重の利益構造に対して批判的で、経営体制の刷新や日本や中国における事業強化を迫っている。デサント側に対応が見られなければ「定時株主総会で経営陣に対する株主提案を行う」として石本雅敏社長ら取締役の退任を要求する可能性を示唆していた。

 一方、デサントはTOBに対し「当社取締役会に対して何らの連絡もなく、事前協議の機会もないまま、一方的に行われた」と反発していた。