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【こんな時代のヒット力】編集作業中に本人に怒られる夢を… 宝島社「樹木希林 120の遺言」 (2/2ページ)

 面白いのは“身も蓋もないこと”をいう言葉が多いこと。発言に嘘がなく、冷徹で遠慮がない。それでいて、嫌みがない。そのあたりが「特に女性の心に響いている」(同)。

 例えば、『結婚は分別がつかないうちにした方がいいよ』。そして『一人でいても二人でいても、十人でいたって寂しいものは寂しい。そういうもんだと思っている』。

 言葉を大切にするため、権利者の許可を得て本人を著者とした。さらに「掲載したメディアから“お借りした言葉”でもあるので、出典を含めて慎重に、丁寧に扱った」。

 表紙には16年の広告写真を使い、長く手元に置いて読んでもらえるようデザインにも時間をかけた。類書との差別化は徹底的に考え、生、老、絆など8つの章で構成した。言葉単体を右ページ、左ページを読み物としてレイアウト。プライベート写真も掲載した。

 編集作業を始めて1カ月半、本人に怒られる夢を見た。「なんで怒っているかわかるよね、とおっしゃるんだけど…」(同)。悩みながら作業を続けた。集大成となるように心掛け、丁寧に作業したという。

 120番目の言葉は、現在の心境について語った『いまなら自信を持ってこう言えます。今日までの人生、上出来でございました。これにて、おいとまいたします』。

 編集者が苦労して編んだ120の言葉から、1本の映画のような女優の人生が浮かぶ。(村上信夫)

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