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【セカンドキャリアの達人に聞く】NYで食べたあのベーグルが忘れられない… 国際線CAから“パン職人”へ (1/2ページ)

★(1)ベーグルカンパニー店主・茶野佐知子さん

 「朝から晩まで、ずっとベーグルのことばかり考えています」と語るのは、ベーグルカンパニー(神奈川・向ケ丘遊園)の店主・茶野佐知子さん(52)。

 毎朝店で焼くベーグルは、およそ20種類。自家製の“あんこ”をはじめ「作れるものは全て手作り」がモットーだ。季節感を大切にした商品開発にも力を入れていて、旬の素材を探し求め、生産者の元へ直接足を運ぶことも多い。

 茶野さんの前職は航空会社の国際線CA(客室乗務員)。フライト先のニューヨークで食べたベーグルのおいしさに感動し、その魅力にとりつかれた。「ベーグル屋になりたい」決意を固めた茶野さんは、21年間勤めた航空会社を2008年に退職。翌日から、製パン技術の職業教育を行う「日本パン技術研究所」に通い始めた。

 希望とやる気にあふれ、新たな一歩を踏み出した茶野さんだったが、授業が始まると大きなショックを受ける。

 他の受講生は、有名店で10年働いてきたベテランなどパン作りのプロたち。職人の作業スピードを見せつけられ、自分との技量の差に愕然とした。

 「つらかった。でも、今に見ていろと。店を開いたら接客では誰にも負けないぞと思って(笑)」持ち前の前向きさとバイタリティーで壁を乗り越え修了。国家資格であるパン製造技能士1級にも合格した。

 その後、地元で人気のパン屋に入店した。製造担当を希望したが、繁盛店でいきなり製造を任されることはなく、販売担当での採用だった。それでも、毎日仕込みの見学のため朝3時から店に行き、販売の仕事を終えて家に帰るのは夜8時。「いつか製造のポジションに空きが出たら、その時は、私を候補に入れてもらいたい」という強い思いからだったが、体調を崩してしまい店を辞めることになった。

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