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【経済快説】親のお金が金融機関のターゲットに? 気をつけて!高齢者に対する「不当な勧誘」 (1/2ページ)

 たまには金融機関側から物事を見てみよう。カモの大群が、お金を口にくわえたまま、禁猟区の側へ飛んでいってしまうのが見える。

 ハンターたる彼らには焦りがある。中には密猟を企てる者もいる。お金は高齢者が持っている。しかし、当たり前のことだが、高齢者は年々確実に年を取る。2025年にはいわゆる団塊の世代の全てが後期高齢者(75歳以上)となる。

 金融機関では75歳、80歳といった区切りを設けて高齢者に対する営業勧誘の自主ルールを各社が定めている。「リスク商品の勧誘は原則として行わない」「勧誘には役席者の立ち会いと承認を必要とする」「家族にも説明し同意を取る」などの制約が加わる。

 文字通りに読むと、80歳以上へのリスク商品の勧誘はかなり難しいことが分かる。しかし、ノルマに追われ、人事評価に人生を賭ける金融マンは、制約にめげない。顧客本人が商品の説明に納得して購入を求めたことを証す書類を形式的に整えて、80歳以上の相手に商品を売ることが珍しくない。

 例えば、ある信託銀行の都内の支店で80代後半の母親が、彼女の全財産を豪ドルの外貨預金にされたという娘さんからの相談が筆者に寄せられた。娘さんによると母親は、豪州の通貨が豪ドルであることも知らない人なのだが、支店の個室で外貨建ての保険を契約するようにしつこく迫られて消耗し、預金ならいいかと思って、豪ドルの定期預金を組むことに同意したようだ。その後、豪ドルの為替レートは円高に動き、手数料と合わせて、現在十数%の評価損になっている。

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