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伊勢神宮へのお召し列車で話題 近鉄の新型特急開発への意欲 (1/4ページ)

 新幹線は乗ったことがあるけれど特急に乗ったことはない人が今では多い。乗車体験が限られているのは、JRが次々と特急を廃止している影響も大きい。しかし、日本で最長営業距離を誇る近畿日本鉄道(近鉄)では、今も新しい特急列車の開発が続けられている。『私鉄特急の謎』(イースト新書Q)著者の小川裕夫氏が、天皇皇后両陛下がご乗車された特急「しまかぜ」など、近鉄が取り組む新しい特急の世界についてレポートする。

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 11月23日、天皇皇后両陛下は即位したことを報告する「親謁の儀」のために、三重県伊勢市にある伊勢神宮を訪問した。

 伊勢神宮への巡行には東海道新幹線と近鉄が使われた。天皇が乗車する列車はお召列車と呼ばれ、戦前期から特別仕様の列車が代々にわたって使用されてきた。

 旧国鉄は全国津々浦々に路線を有していたこともあり、天皇は国鉄線だけで全国を巡幸できた。しかし、伊勢神宮だけは例外的な扱いになっている。

 天皇が東京から鉄道で移動する場合、東京駅から東海道新幹線に乗車する。名古屋駅から伊勢神宮までは、JRを使って移動することもできる。しかし、なぜか名古屋駅から乗り換えて、近鉄で移動するのが通例になっている。

 天皇が近鉄に乗る際、近鉄は最上級の列車を用意する。今回の伊勢訪問で用意されたのは50000系という特急専用車両で、一般的に「しまかぜ」の愛称で知られる。

 2013年から運行を開始した「しまかぜ」は、豪華な特別仕様。そのため、運行開始以前から鉄道ファンを虜にした。して、運行が開始されると、たちまち近鉄の看板特急になる。

 「近鉄は、お客様の求めるサービスレベルの向上に対応して、将来にわたって快適にご利用いただけるよう常に車内設備の充実化を図っています。50000系『しまかせ』は“最高のおもてなしで、伊勢志摩へ”をコンセプトにしています。『しまかぜ』は単なる移動手段ではありません。乗ること自体が旅の目的のひとつとなるような、伊勢志摩への観光輸送活性化の切り札として開発された車両です」と話すのは近鉄広報部の担当者だ。

NEWSポストセブン

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