【トップ直撃】「RFID」パレットが物流を変える コスト削減にドライバーの労働軽減、異業種と協業も 日本パレットレンタル・加納尚美社長 (1/4ページ) トップ直撃
フォークリフトで食料品や日用品を積み下ろす際に欠かせない「パレット」。そのレンタル事業で業界首位を走る。中途入社でコンピューターを学び、たたき上げてきた女性社長は、RFID(電子タグ)やクラウドなどのIT技術を活用し、業界の「ど真ん中」で物流改革に挑んでいる。(中田達也)
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--1060万枚以上のレンタルパレットを保有し、年間延べ4500万枚以上を出荷しているそうですね
「大手加工食品さんや大手日用品のメーカーさんにはほぼ100%、弊社のレンタルパレットを使っていただいています。『11(イチイチ)型』と呼ばれる110センチ四方の標準的なパレットの約63%を保有しています。数が多いと使い勝手もいいと思いますね」
--パレットをレンタルするメリットは
「自前でパレットを保有する場合、輸送先に荷物を運んだ後、パレットを回収しなければ物流コストを圧迫します。レンタルではメーカーから卸売り、小売りに出荷した後、空いたパレットを弊社が回収に参ります。レンタカーの乗り捨てのようなイメージですね」
--物流ドライバーの労働軽減にもなるとか
「トラックで輸送する際、パレットを使わずにドライバーさんが段ボールごとに手で積み込むと2~3時間かかってしまいますが、フォークリフトでパレットをすくえば15分程度で済みます。荷物が比較的軽いインスタントラーメンやお菓子の業界も、ドライバーさんが不足しているのでパレットを導入するようになっていますね」