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【バフェットの次を行く投資術】「大きな利益は、長い間の積み重ねによって生まれる」 バフェットが「長期投資」を好むワケ

 人間の人生観はさまざまだから、「自分は自由気ままに過ごせるフリーターの方が、いろいろと拘束される終身雇用よりもはるかに良い」という人々がいても当然だ。どちらが良いとは簡単には言えない。

 しかし、世の中の多くの人々は、日払いの仕事よりも、安定した月給制の正社員、ひいては終身雇用を望む。

 バフェットが長期投資を好むのも、日払いの仕事よりも正社員の職を得たいからだと考えればわかりやすい。また、保有銘柄のうち「永久保有銘柄」と名付けて、絶対に売らない(実は売ることもあるが、その場合でも保有期間は20~30年はある)と宣言している銘柄は、言ってみれば「終身雇用」である。

 ちなみに、バフェット率いる投資会社、バークシャー・ハサウェイの定年は一応104歳である。これは、その年齢まで現役で働いていたマダムBという傘下企業の経営者に敬意を表してのことだが、事実上定年は存在しない。

 バフェットの哲学は「大きな利益は、長い間の積み重ねによって生まれる」というものだから、投資でも経営でも長期にわたって積み重ねることを大事にする。

 そして、もう一つ大事なのは長期で勝負したほうがはるかに楽だということだ。例えば、終身雇用で働く人々は職探しの心配はない。しかし、日払いの仕事では、仕事があるかどうか毎日心配しなければならない。毎日スクリーンを見て、一喜一憂すること自体が楽しいというのであれば全く問題ないが、投資で利益を得ようと考えているのであれば、楽な方を選ぶべきであろう。

 ただし、絶対に忘れてはならないことがある。その日だけの仕事であれば内容を詳細に吟味する必要はないが、正社員で就職、「終身雇用」が前提であれば、仕事の内容だけではなく、会社の内容も調べるべきだ。

 一生働く(投資)するつもりであった企業が破綻したら悲惨だ。(人間経済科学研究所、国際投資アナリスト・大原浩)=敬称略

 【2020年3月5日発行紙面から】

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