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時価総額でトヨタを打ち負かしたテスラは、世界一の自動車メーカーといえるのか (1/4ページ)

 6月10日、米国の電気自動車大手のテスラ・モーターズが時価総額でトヨタ自動車を上回り、時価総額としては世界一の自動車メーカーとなった。テスラの時価総額はおよそ20兆円となり、トヨタに1兆円近く差をつけている状況だ。

 しかし、名実ともに世界一かといわれると、いまだ肯定できるとはいえない。2020年第1四半期のテスラ車販売台数はわずか8.8万台で、直近におけるトヨタの268.5万台と比較してもごくわずかな数字だ。販売台数という”実”が伴っていないにも関わらず、テスラの時価総額がトヨタを超えたのはなぜだろうか。

 ◆予想PER253倍は割高か?

 時価総額の大部分を占める要素は「企業価値」にある。企業価値とは、そもそもその企業が生み出すと考えられる将来のキャッシュフローを、現在の価値に直した場合の会社の価値だ。販売台数と時価総額のギャップは、収益に対する株価の倍率であるPER(株価収益率)から比較できる。例えば、PERが100倍の時、その会社に投資した資本の回収に100年かかる水準であるという計算となる。

 テスラの予想PERはおよそ253.5倍だ。一方で、トヨタ自動車のPERは9.48倍。これは奇しくも販売台数のギャップがほぼそのままPERのギャップとして現れていることになる。

 ただし注意するべきは、「PERが253.5倍であるから割高である」というわけではない。なぜなら、本質的に異なる企業をPERという指標だけで単純比較することは不可能だからだ。

ITmedia ビジネスオンライン

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