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【こんな時代のヒット力】塚田農場「おうち塚田農場」 地鶏の増減産どちらにしても半年…コロナで生まれた「家庭用に売る」発想 (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの影響を最も受けた外食産業。緊急事態宣言の発令で逼迫した状況のなか、「withコロナ」の時代をどう生き抜くか。外食チェーンは次の手、またその次の手を迫られている。

 昨年3月30日、東京都の小池百合子知事が夜の街など飲食業のリスクに言及し、夜間の外出自粛を要請した。その日から3日後の4月2日、どこよりも早く、全店一斉休業を決めたのが、宮崎県の「みやざき地頭鶏(じとっこ)」で知られる居酒屋「塚田農場」(エー・ピー・カンパニー/東京都豊島区)である。全国を対象とした緊急事態宣言発令(4月16日)よりも早かった。

 4月7日、内食向けのEC事業「おうち塚田農場」を開始。初月2000万円弱と想定の10倍の売り上げて以降、好調に拡大している。

 同社のビジネスモデルは、契約農家が育てた地鶏を自社店舗で販売する生産から消費まで直結した独自の「生販直結」。ひなの生産にも関わり、契約農家が育てた地鶏、年間数十万羽を消費している。1番多い宮崎県では、地鶏生産シェアの50%を超えている。

 休業しても、鶏は育つ。だが、減産、殺処分という選択肢はなかったという。減産するには親鶏から減らす必要があり、半年かかる。逆に、増産が必要となっても半年かかるのだ。とはいえ、日々、鶏は成長する。同社生産流通統括本部商品管理部部長、吉本了さんは「膨らみ続ける在庫に冷凍保存も限界、どう対処するのか。切羽詰まっていた。ならばお客さんへ直接売ろうと考えた」と話す。

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