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【日本のロックフェス激闘史】東大寺で“異色づくめ”の音楽交流! 「THE GREAT MUSIC EXPERIENCE」(1994年) (1/2ページ)

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 「国内外のトップ・アーティストと、日本、世界の伝統音楽の担い手たちが東大寺の前庭のステージに集結。21世紀の新しい音楽文化の創造をめざします」

 1994年、東大寺を舞台に開催されたフェス「ザ・グレート・ミュージック・エクスペリエンス」(GME)は壮大なイベントだった。

 案内状には「通常の来場者のみではなく、NHKやBBCなど世界数十カ国へ生中継、数億人もの視聴者も対象の国際的メディア・イベントです!」とも。

 気づくと、僕は奈良の大仏の前。僧侶の読経(東大寺声明)に始まりウェイン・ショーターのサックスに近藤等則のトランペット、和太鼓に三線、中国伝統楽器、アイルランドのチーフタンズ、INXSからボン・ジョヴィまでがコラボして「21世紀へ向かう音楽交流」を果たす3日間の現場にいた。

 ほとんどの出演者が3曲ほどとバラエティーに富んだというか、盛り上がりに欠けるというか、目まぐるしい展開の中、特例は前売り券の不振打開策として急遽出演が決まったX。自分たちだけで4曲を演奏し、音量的にも盛り上がり的にも、このフェスの最大異空間を作りあげた。

 異色づくめのステージでいちばん楽しんだのはきっと布袋寅泰。ジョニ・ミッチェルの出番で響かせたギターは遠くイギリスにも届いたか。この後移住して、活動の舞台を世界へと広げた。

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