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【中本裕己 エンタなう】トム・クルーズが“ジャッキー・チェン化”!? 映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」

 テーマソングを聴くだけで気分が上がる。映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」(公開中)は、期待に違わぬスケールで、シリーズ最高難度のアクションが見ものだ。毎回、秘密組織IMFから遂行不可能な任務が指令される主人公の米国人スパイ、イーサン・ハントを演じて6回目のトム・クルーズは、すっかり“ジャッキー・チェン化”していた。

 55歳の肉体を酷使するにも程がある。序盤で、パリの歴史的展示会場「グラン・パレ」に潜入するため、7620メートルもの“高高度”から飛び降りる場面は必見。スカイダイビングどころではない米空軍並みの“任務”をスタントなしでこなす。ほかにもビルからビルへ飛び移るロケで骨折したり、危険なヘリの攻防戦のために自ら免許を取って操縦したり。本当に、よくやるよ。

 映画製作者であるドSのトムが課すミッションを、ドMの俳優トム自身が命がけで実現する超人ぶりを固唾をのんで見守るスリルこそが、この作品の真骨頂。危険人物からプルトニウムを奪還する脚本は、後付けといっていいくらいだ。

 178億円の製作費を投じた本作と、お盆興行で人気を二分しているのが以前、小欄で紹介した自主製作のゾンビ映画「カメラを止めるな!」。こちらは300万円の低予算。額の大小にかかわらず、両作品とも不可能を強引に可能にするワザが痛快。そして共通点は、CGやVRに頼らない「生身の演技」である。(中本裕己)

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