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【中本裕己 エンタなう】56歳アンディ・ラウが対テロに“体張った” 映画「SHOCK WAVE ショックウェイブ 爆弾処理班」

 甘いマスクで、かつて香港映画四天王と呼ばれたアンディ・ラウも56歳。映画「SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班」(公開中)では、同年輩のトム・クルーズばりに体を張ってテロと戦う香港警察の爆発処理班隊長チョンを演じている。

 筋書きは荒唐無稽だ。香港島と九竜半島を結ぶ海底トンネルの両端をテロ組織が占拠。犯人側はトンネル爆破と、通行車両に乗った数百人の人質を引き換えに莫大な身代金と「あること」を要求する。

 その7年前。チョンはテロ組織撲滅のため、組織内でおとり捜査を敢行。一網打尽には失敗したが、主犯の弟を逮捕していたのだった。トンネル爆破は、いわばテロ側の“復讐劇”なのだ。

 香港という街は、摩天楼に夜景、雑踏、路面電車…と、どこを切り取っても絵になるが、本作にはほとんど登場しない。上映時間の3分の2が何とトンネル内で、土地勘のない日本人には退屈かもしれない。

 ただその分、警察を挑発するように各所に爆弾を仕掛けるテロ側と、爆弾処理班の駆け引きが、ジリジリと見る者を恐怖に陥れる。手がけたハーマン・ヤウ監督は、伝説の怪作「八仙飯店之人肉饅頭」や「エボラ・シンドローム 悪魔の殺人ウィルス」などでマニアには知られた存在。映画は警察側の自己犠牲で無慈悲な結末に向かう。国より「人」で隆盛を極めた香港が、「領土」を死守する大陸に完全に飲み込まれた現実を感じとるラストシーンだ。(中本裕己)

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