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【中本裕己 エンタなう】アイドル離れした不穏な空気で文芸界をブッタ斬り 欅坂46・平手友梨奈、映画初主演作「響 HIBIKI」

 反体制的ムードを漂わせた“笑わないアイドル”。そんな触れ込みの「欅坂46」でセンターをつとめる平手友梨奈(17)の映画初主演作「響 HIBIKI」(公開中)は、不穏かつ暴力的でなかなか斬新だ。

 天才女子高生作家を中心に文芸界の裏側を描く柳本光晴の人気漫画「響 小説家になる方法」を映画化。女子高生の鮎喰響(平手)は文芸雑誌の新人賞に応募する。規定を守らず原稿はゴミ箱行きとなるが拾い上げた編集者の花井ふみ(北川景子)は、あまりの出来映えに驚いて、その才能を発掘。新人賞に輝く。

 「鮎喰」は、あくいと読むのだが、まさに“悪意”が制服を着たようなキャラ設定が痛快だ。一切笑わずひたすら地味。およそ女子高生らしいかわいらしさがない。見いだしてくれた花井に媚びないどころか、出版社で紹介された人気作家には、「昔、面白かった作家」など容赦ないコメントを浴びせる。

 響が所属する高校の文芸部で出会った大作家の娘、祖父江凛夏(アヤカ・ウィルソン=かわいい!)には、徐々に素顔を見せる。響に才能を見せつけられ落ち込む凛夏を、慰めるでもなく、発奮させる響が格好いい。

 そして、自分が恩義のある人物が傷つけられると、相手がどんな大物だろうと回し蹴りを見舞う響の“パワハラ”シーンには時代劇のような爽快感がある。アイドルの初主演映画としては山口百恵以来といっていいほどの衝撃を受けた。 (中本裕己)

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