記事詳細

【酒井政利 時代のサカイ目】創設60年「日本レコード大賞」の秘話開封 水原弘『黒い花びら』第1回受賞の舞台裏 (1/2ページ)

★(上)

 今年で60回を迎える日本レコード大賞。先日、発表になった優秀作品賞10曲の中から30日に大賞が決定する。

 そもそもレコード大賞が制定された背景には、1959(昭和34)年に創設されたアメリカのグラミー賞が大きく関係している。

 先輩の長田暁二氏(音楽文化研究家)によると、59年、新宿ながら銀座クラスと評判だったバー『再会』で、長田氏、作曲家の浜口庫之介氏、新聞をはじめとするマスコミ各社の音楽担当記者らが集い、飲みながら音楽談義に花を咲かせていた。

 そのとき、「映画には賞があるのに音楽にはない。アメリカではグラミー賞ができた。日本でも音楽賞を作ろう」と盛り上がったという。

 そこで音楽界の重鎮、古賀政男氏に話を持ちかけると「それは面白い!」と。

 ところが古賀氏がNHKに相談すると、公共放送なので協力は無理だと断られた。それだけではない。日本蓄音機レコード文化協会(現・日本レコード協会)はビクター以外協力が得られず、審査員として参加要請したマスコミ各社も、音楽記者会は参加を留保した。

 テレビ局も、各社に声をかけ、二つ返事で賛同したのはKRT(現TBS)のみだったという。

関連ニュース