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【ぴいぷる】十朱幸代、咲き続ける人生 初著書で過去の恋愛言及も「冷静に正直に」 (1/3ページ)

 「若いからいいってもんじゃない。年齢相応の魅力はあるんですよ」とベテランカメラマンが言うと、「そういう言葉って救いになります」。ほほ笑んだ瞬間、シャッター音が鳴り響いた。

 その笑顔がすてきだ。カメラマン、うまいこと言いやがる、と彼の“テク”に少々やっかんだ。

 芸能生活60年の笑顔。しかし、この笑顔に至るまで、酸いも甘いもあったことは、それらを正直に書き込んだ初めての著書『愛し続ける私』(集英社)で分かる。

 刷り上がった著書を見て、「筆無精な私が信じられないです。父が亡くなった30年前に一度、本を書いてみたらという話もあって、頭をよぎったのですが、仕事に追われているうちに忘れてしまいました。この出版は最初は事務所の勧めがあってのことですが、私も今この年代になって、夢中で走ってきた時間を振り返ってみるのもいいのかな、と」。

 父とは飄逸(ひょういつ)なイメージと軽妙洒脱な演技で知られた俳優の十朱久雄さん。

 東京タワーが建設中だった1958年、久雄さん出演のNHKドラマのスタジオ見学に出かけたとき、間もなく始まる新企画の番組『バス通り裏』の出演者を探していたプロデューサーからカメラテストに誘われた。そしていきなり「元子」役で出演決定。それが全ての始まりだった。

 数多くの映画、演劇賞を獲得し、いつしかベテラン女優となる。その役者人生の回顧録。構成など周囲と相談しながら、自らも筆をとった。

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