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【玉袋筋太郎 玉ちゃんの酔滸伝】なべおさみ「覚悟」の1冊にしびれた! “清濁”を隠さない昭和の興行史 (2/2ページ)

 今の時世、昭和で興行を打っていた人たちを「ないもの」として語られがちです。しかし本書は違います。「清濁」なぞという言葉さえ消えうせ、物事の上っ面の「清」しか求めず、「濁」なぞなかったことにしてお構いなしを決め込むこの時勢にあらがい、著者本人が覚悟を決め込んで出版したということです。なべおさみは、たとえ自分が災いをひっかぶっても、この男たちを伝えなければならないという覚悟の筆で読者をしびれさせてくれるのです。私はそこにやられました。

 本書は、まさに疾風の如く天に昇った龍たちの物語なのです。そして龍のために尽力した3人の男たちは天高く昇った龍の姿を見上げて喜んだのです。「人のためは、皆のためになる精神の炸裂(さくれつ)」。そうなのです。「それでいいんだよ、男っちゅうもんは」ということを教えてくれる1冊なのです。必読!=敬称略

 ■玉袋筋太郎(たまぶくろ・すじたろう) お笑い芸人。1967年6月22日生まれ。東京都新宿区出身。86年にビートたけしに弟子入り。TBSラジオ「たまむすび」(金曜)、TOKYO MX「バラいろダンディ」(火曜)にレギュラー出演中。2013年から一般社団法人全日本スナック連盟会長。著書に「スナックあるある この素晴らしき魑魅魍魎の世界」(講談社)、「スナックの歩き方」(イースト新書)など。

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