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【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】マスメディアの「敷居の高さ」はどこに? 愚にもつかない「ネット炎上」を報道する罪深さ (1/2ページ)

 2019年を迎え、大して若くもないのに、新しい希望に夢を膨らましている1人であるが、そんな私の希望をたたき壊すかのように、毎朝見る時事ニュースは、18年をさらにバージョンアップしたかのように、「ろくなこと」がない。

 それも世間がひっくり返るような大事件などではなく、とにかく取るに足らない「愚行」の連発である。

 だが警察白書など的に考えると、年が変わったからといって、突然に世の中の犯罪率や事故率などが急変するわけもなく、ニュースを伝える側の選択の仕方や伝え方のセンスが、大きく劣化しているのではないかと疑うようになった。

 その最大の原因は「ネット炎上」を、既存のマスメディアが商業利用し始めたからだと思う。

 これは分かりやすい帰結で、「ネット炎上」をニュースにすると、取材の労力がゼロの割には記事としてのパワーが強いのである。

 少し前までは、マスメディアは誇りを持って、そういう類のニュースは扱わないという「敷居の高さ」を持っていたはずである。

 最近起きたネット炎上の一例がある。某有名飲食チェーン店で、アルバイト店員が店内において悪ふざけをした動画をアップしたことから、その本社が公式謝罪する事態になった。

 この動画は、アルバイト店員の3人が「くびかくご」とのテロップを入れて、店内で氷を投げたり、オタマを股間に近づけるなどという、取るに足らないものである。

 ハッキリいって、確かに不衛生ではあるが、それで死人が出るとか、誰かが病気になるということはないであろう。少し前なら、飲食店でバカ店員が悪ふざけをしてクビになるというだけの話である。

 だが昨今のネット炎上を仕掛ける側というのは、こういう事象を探し出してきて糾弾するのが大好きなのである。

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