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【ちあきなおみ 50年目の真実】郷えい治さんと温めてきた「計画」が頓挫… 謎が深まった「ちあきサイドの問題」 (1/2ページ)

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 ちあきなおみの人生を軌道修正した郷えい治さんは日活のスター「エースのジョー」こと宍戸錠の実弟。明治大学経営学部卒で、長身で彫りの深い個性的なマスクを買われ1960年の『狂熱の季節』でデビューした。

 日活時代を知る人によると「ジョーさんは酒とギャンブル、女性が大好きで積極的。ゴーちゃん(当時の愛称)はとても真面目で物静かな紳士。俳優仲間やスタッフにも好かれて信用もあった」と対照的だった。

 72年の『喝采』の後、ちあきは郷さんと出会った。日本テレビ『元祖どっきりカメラ』でちあきと共演した宍戸が、弟を紹介したのだ。郷さんは彼女の潜在的な歌唱力に気づき、ちあきは自分の仕事に理解を示してくれる郷さんにひかれた。

 郷さんと出会ってからの、ちあきの作品を見てみよう。「船村徹先生の作品ならぜひ」といって演歌路線に挑んだ『さだめ川』(75年)、『酒場川』(76年)は軌道に乗り、78年には川島英五の『あまぐも』を結婚の区切りで発表。その直前に郷さんの強い希望でリサイタルを開催し、初の一人芝居を成功させた。

 夫婦は「ヒット曲のための歌はやめて、やりたい歌だけを発表しよう」と方向転換を決心。しばらく「充電」に入った。

 80年、映画『象物語』(東宝東和)が製作された。その年、ちあきは日本コロムビアからCBSソニーに移籍。ちあきと親交のあった阿木耀子・宇崎竜童夫妻が映画の主題歌『風の大地の子守唄』を用意した。ちあきは2年ぶりにサウンドトラック盤を収め、シングル盤も発表する計画だった。ちあきと郷さんが大事に温めてきた計画だ。

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