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【ちあきなおみ 50年目の真実】復帰画策も幻の歌となった「象物語」主題歌 レコード会社業界の力学が働いた? (1/2ページ)

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 ちあきなおみは映画『象物語』のサントラ盤とシングル盤で復帰を計画したが、移籍先のCBSソニーが突然「ちあきのシングル盤を断念」と発表したのである。会社側はあくまで「家庭内などの問題で迷惑をかけたくないという、ちあき側の申し入れを受け入れた」と原因はちあき側にあると説明。

 『象物語』のマスコミ向け試写会は1980年2月4日に開かれた。内容はケニアを舞台に母を亡くした小象兄妹が、密猟者の迫害を受けながらも、たくましく生き抜く姿を描くドキュメンタリー。監督は蔵原惟二、ナレーションは岡田英治。

 記者たちはサントラから流れるエキゾチックで風変わりな、ちあきの歌を聴いた。ところが「シングル盤は黛ジュンに変更した」という。集まった記者から突っ込んだ質問が飛び、CBSソニーは交代劇について苦しそうにこう説明している。

 「ちあきの歌唱は映画主題歌では面白いが、シングル盤は発売するには重く、プロモート的には不向きと判断。全く別のイメージソングとして、主題歌は母性、シングルは男と女の世界をテーマに置き換える展開が必要。そのため、1種類の歌が必要となった」

 このとき、ちあきの事務所は「サントラということで録音したが、シングル発売については最初から聞いていない。ちあきは、あくまで主婦。復帰は考えていない」と答えている。

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