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【みうらじゅん いやら収集】フィギュアに“シックスパッド” 責め具のようでグッと来た

 昨年から頸椎の痛みがハンパなく、いろいろ病院も替えてみたけど一向に直らない。

 知り合いに相談したらリンパ系の施術師を紹介してくれた。そこに毎週のように通い始め、最近ようやくひどい痛みから解放されたのだけど、「筋肉を鍛えるとさらに良くなると思いますよ」とのアドバイス。

 かと言ってジムに通うなんて、文科系一筋でやってきた僕には到底、無理な話。それならと“シックスパッド”を勧められた。あのクリスティアーノ・ロナウドというサッカー選手がCMでやってるやつだ。これなら運動することなく、身体に貼り付けるだけでいい。ピクピクした振動が勝手に筋肉を鍛えてくれるという。早速、量販店で腕まわりのやつと、ついでに腹まわりのやつを購入し、半年近くピクピクさせているのだが、それまでゼロに相応しかった筋肉が少しはついてきたように思う。まだ、得意気に他人に見せ、触らせる段階ではないが、つい肩や膝の痛みを訴える知り合いがいると「買った方がいいよ」と、何だか販売員の口調になる。

 ある日、シックスパッドの一員(シックスパッター)となった友人から、「お尻をピクピクさせるやつ出たの知ってる?」と、聞かれた。それは菜々緒がCMでやってるやつで、お尻に密着したマシーンからガーターベルトの紐のようなものが伸びていた。「これは女性用じゃないの」と言って、買わないことにしたがずっと気になってた。そんな時、街のガシャポン機でシックスパッドを模した小さな玩具を見つけ、たまたまやったらソレが出た。ラッキー! 早速、仕事場にあった女性の水着姿フィギュアのお尻に装着してみると何だかグッときた。

 当然、ピクピクなんてしないが、ちょっとしたボンデージ系の責め具のよう。いや、いかん。そんな風に思っては。あくまでコレは筋肉トレーニングのためのアイテムなのだ。

 そうは思いつつも、またガシャポン機の前で他のアイテムを出そうと懸命な僕なのだ。

 ■みうら・じゅん 1958年2月、京都市生まれ。イラストレーター、漫画家。エッセイストとしても知られ、97年に「マイブーム」で新語・流行語大賞を受賞した。近著に『見仏記 道草篇』(KADOKAWA)、『ラブノーマル白書』(文春文庫)など。3日に『みうらじゅんの松本清張ファンブック「清張地獄八景」』(文芸春秋)が発売された。

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