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グロテスクな人間の内なる欲望の本質 12日公開ドキュメンタリー「カニバ~パリ人肉事件38年の真実」 (1/2ページ)

 センセーションという言葉はまさにこの映画のためにあるのかもしれない。各国の映画祭で賛否両論、途中退場者が続出した。日本でもすべての配給会社が買い付けを拒否したのだから、さもありなん。それが12日公開のドキュメンタリー『カニバ~パリ人肉事件38年の真実』だ。

 佐川一政を覚えているだろうか。38年前、パリ留学中にオランダ人女性を殺害しその肉を食ったあの事件の張本人だ。

 逮捕されたが、裁判では心神喪失で不起訴処分となり日本に送還。精神病院に収監され、退院後は社会復帰して作家や漫画家として世間を騒がせた。糖尿病と脳梗塞が悪化し現在は入院治療中。

 余談だが唐十郎が『佐川君からの手紙』という小説で芥川賞を受賞したことも話題を集めた。

 映画は弟の佐川純氏が彼の後ろで話を聞いている場面から始まるのだが、ほとんどが意図的にフォーカスをぼかして映している。逆に言えばそれだけ生々しすぎて映せなかったということか。

 カニバリズムとは好きな人の唇をなめたいという原始的な欲望だと語る。「僕は汚れすぎている」「死ぬのは怖い」「食べた時…トロみたいだと思った。(下半身が)バクハツ寸前…」

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