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【勝負師たちの系譜】渡辺明VS豊島将之、真の決戦はこれから (1/2ページ)

★頂上決戦(2)

 現在タイトルを複数持っているのは、豊島将之名人の三冠と、渡辺明二冠の2人だけ。豊島の持つ棋聖位に渡辺が挑戦していた今回の「ヒューリック杯棋聖戦」は、正に頂上決戦であった。

 豊島が先勝し、次を渡辺が返してタイに持ち込んだ静岡県『沼津倶楽部』の第3局。前夜祭は着席で340人という、大宴会場となった。

 これも地元の実行委員会が力を入れているお蔭だが、昨今は知り合いに声をかけなくても集まるようになったという。将棋界と2人の人気である。

 主催者や対局者の挨拶が終わると、両対局者の前にずらりと列ができる。一言話をして、一緒に写真を撮るためだ。

 通常前夜祭は、1時間ほどで対局者は退室し、パーティーは長くても2時間で終わるが、ここは対局者が2時間、パーティーは3時間続く。フランス料理のフルコースで飲み放題、対局者と写真が撮れ、最後に棋士の色紙が当たる抽選会があって1万円のパーティーは、ほかの世界にはないと思うのだがどうだろう。

 翌日の対局は、渡辺の先手で、矢倉戦に誘導したが、豊島は急戦模様から雁木に組み替える、AI的手法を採る。

 一昨年の渡辺の不調は、この現代戦法に後れを取ったからと言われたが、今は完全に使いこなし、昨年の絶好調にと繋げている。

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