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【織田哲郎 あれからこれから】ソロ活動後は借金して会社設立も… 長い大学祭みたいな気分だった (1/2ページ)

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 ソロ活動を始めるにあたって、強く思ったのは「常に音楽に関して自分の意思を押し通そう」ということでした。

 共同作業は苦手なんだから中途半端に人の意見を聞くのはやめてしまおう、それで協力してくれるスタッフがいなければ自分でプロモーションしよう、協力してくれるミュージシャンがいなければ1人で弾き語りしよう、と決めてからはとてもすっきりしました。完全にゼロからのスタートという気持ちです。

 その後、長戸大幸さんがデモテープを気に入ってくれたので事務所はそのままビーイングに所属し、CBSソニーからの発売が決まりました。ただ、当時ヘビーメタルやジャズ系のもので注目を浴びつつあったビーイングの中で“やってもやっても売れない俺ってお荷物だよなぁ…”という、申し訳ない感が自分の中に強くありました。

 結局ソロデビュー後まもなく、高校からの盟友であるギターの北島健二と、なんとなく居場所がなくなっていたスタッフ数人とで自分の会社を作ってしまいました。あまり仲の良くなかった父親に初めて頭を下げて借金し、出資金は用意しました。とはいえ、長戸さんにも株主になってもらいました。自分の中では「役に立たなくてすみませんでした。もっと使える男になったら存分に使ってください」くらいの気持ちでした。

 会社を作ったといってもろくに稼ぎはありません。最初から潰れてるようなものです。スタッフは給料が出ないとバイトもする、当時スタジオミュージシャンとして売れっ子だった北島のスタジオのギャラだけが確実な収入という、話にならん状態です。

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