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【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】「アベ憎し」と大声で言われても… 国政選挙“ノンポリ中年”はどうしたものか (2/2ページ)

 それはどうしてかというと、「市民革命」を起こしたい側の気持ちも分かるが、数としてはそれ以上に多くいる、そんなものなど起こしてほしくない側のことを、彼らはまったく理解しようとしていないからだ。

 「政治を変えなきゃ」「アベ憎し」と大声で言われても、下手に変えても大丈夫かと心配になるし、確たるアベさん信者ではないが、そんなに憎たらしくもないんだと、こっそり思ってしまう。

 そんな私の気持ちを、彼らは理解しようとしないし、「無知」だと弾劾するだろう。その独善的な部分が、私は逆に不安要素に感じてしまうくらいだ。

 だが与党独裁のままで良いのかと聞かれたら、それはそれで、昭和からの淀みが何も変わらないので、どうしたものかと悩んでしまう。

 ただ、あまりに子供じみた非現実的なロマンに酔えないということだけは確かだろう。

 それが正直なところで、そんな私のような微妙に保守の「ノンポリ中年」は少なくないはずだ。

 自分の生きていく国を左右するのは国政選挙であるのは分かり切ったことで、政治を知ることは義務でもあり、選挙には絶対に行くべきなのは言うまでもない。

 だが高度に複雑化されたこの時代、100%正しい選択などありえない。だから逆に、ピュアに断言しているほうがインチキ臭く感じることもある。

 そういう悩む気持ち自体を本気度がないだの、未来に無関心だと怒られてしまうと、こちらとしても悩む権利を主張したくなるし、悩んでいないことを、少し怖くも感じてしまう。

 ■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画『首都高速トライアル』で俳優デビュー。90年には『スプラッシュ』で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。主な出演番組は『アウト×デラックス』(フジテレビ系)など。

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