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「ある船頭の話」オダギリジョー監督作が国際映画祭で初受賞! ベネチアでも最高評価

 俳優、オダギリジョー(43)が映画監督としてやってくれた。トルコで開かれた第56回アンタルヤ国際映画祭で、初長編監督作「ある船頭の話」(公開中)が国際コンペ部門の最高賞、そして最優秀作品賞を受賞したのだ。

 俳優として数々の賞に輝いてきたオダギリだが、監督としての受賞は今回が初めて。同映画祭では昨年「万引き家族」で是枝裕和氏が監督賞を受賞しているが、作品賞を日本映画が受賞するのは初めて。

 「ある船頭の話」ではオダギリジョーは俳優としてのキャリアを封印、監督に徹している。

 船頭トイチを演じたのは柄本明(71)。近代産業の発展で橋が建設されていく村で、川岸の小屋に住み続け、いちずに舟をこぎ続ける男の物語だ。カメラはクリストファー・ドイル、衣装デザインはワダエミ、ワンシーンの出演ながら和服姿の草笛光子が存在感を際立たせるなど、俳優たちのアンサンブルも高い評価につながった。

 第76回ベネチア国際映画祭デイズ部門で世界初上映され、評論家の最高評価を得ていた。

 アンタルヤ国際映画祭審査委員長はオランダの名女優、ヨハンナ・テア・ステーゲ。「ゴッホ」(1990年)や「レンブラントの贈り物」(99年)に出演した女優だ。今年ベネチアでFIPRESCI審査委員長を務めたトルコのエシン記者は「オダギリジョーは素晴らしい監督、さらに人柄もいい」とべた褒め。

 日本在住10年のフランス人フォトジャーナリスト、ピエール・ブティエ氏は「近作『エルネスト もう一人のゲバラ』(阪本順治監督)でも好演して注目していたオダギリジョーの初監督作には、わびとさびがある」と断言する。

 早い時期から俳優として海外の映画祭に積極的に参加してきたオダギリジョー。今後も「ある船頭の話」は海外映画祭からの招待が続き、南インドのケララ国際映画祭にも出品される。

 国際派オダギリジョーが次に魅了するのは“ボリウッド”になるのか。(小張アキコ)

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