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【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】「ゴーン被告逃亡」と「米のイラン司令官暗殺」 世界混迷…ルール無用のデスマッチ? (2/2ページ)

 ゴーンさんの逃亡劇も、泥棒や人殺しを捕まえたというような単純な話ではなく、絶対的な善悪の判断が難しい「ルール」解釈の問題である。問題視されている人質司法についても、良くも悪くも日本の独自ルールである。日本社会にはそれが適しているという解釈もあれば、中世レベルの人権感覚だという解釈もある。

 アメリカによる、イランの国民的英雄の無人機による「暗殺」というのも、それが行われたのがイラクであり、ミサイル攻撃なので、おそらく彼の周りにいた護衛や関係者も巻き添えを食っているはずである。

 アメリカとしてはテロリストの親玉を死刑にしたということなのだろうが、こんなむちゃくちゃな話がまかり通るというのが、今の世の中なのである。まさに「ルール」の解釈によってはどちらがテロリストなのか分からない話である。

 もし小学校の先生が、この2つを「どちらが悪いのか」と児童に聞かれたら、どのように答えればいいのであろうか。

 日本のルールを守らず逃げた「ゴーンさん」はダメで、気に食わない奴を、何百億円のラジコンを使い、ミサイルで木っ端微塵にするのは世界ルール的にオーケーなのですね? と聞かれたら先生はどう答えればいいのであろう。

 私なら「世界の混迷」としか答えられないが、同時に「混迷」の本質を小学生に正確に説明するのは難しい。

 ■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。

 88年、映画『首都高速トライアル』で俳優デビュー。90年には『スプラッシュ』で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。主な出演番組は『アウト×デラックス』(フジテレビ系)など。

 2020年、YouTubeで公式チャンネルを開設。

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