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【織田哲郎 あれからこれから】発注と一番かけ離れたケース…上戸彩さんにはバラードよりスカパンクが断然かっこいい! (1/2ページ)

 作曲やプロデュースの依頼をされる際に、明確な注文がある場合もあれば、かなり不明瞭な場合もあります。あるいは明らかに矛盾したムチャぶりをされたり、こちらとのイメージの乖離(かいり)が激しくて整理がつかない場合もあります。

 これは音楽の仕事に限らず、デザインや映像の仕事も同じだろうと思いますが、発注者に言われたことを何が何でもかなえることが大事なのではなく、“結果オーライ”なことこそが最も大事なのです。つまりチームとして、よい作品が生まれ、それがより多くの人々に支持されることが重要なのです。

 20代前半の頃はそんなことが分からなかったので、とにかくディレクターのムチャぶりに応えようと、自分でもイケてないと思っている曲を提出したりしていました。当時、バラードに定評のあるシンガーの曲のコンペがあった時、ディレクターの人に「ポリスとかE.L.Oみたいなの良いよね」と言われたことがありました。

 すっかり真に受けて、イメージチェンジを図ろうとしているのかなぁ、などと思い、そのようなタイプの曲を一生懸命作って、結局ボツになりました。そのシンガーのその後のシングルもアルバムにも、ポリスとかE.L.O.みたいな曲は1曲もありませんでした。

 その後、みんなが望んでいることはあくまで“結果オーライ”であることで、ディレクターもプロデューサーも超能力者ではありませんから、『やってみないと分からないことをひとつの意見としてとりあえず言ってみてる』ことがだんだん分かりました。それからは基本的に自分が良いと思うものをまず出してみる、というスタンスに変わりました。

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