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【ぴいぷる】映画監督・小田香「自分が知らない世界を撮り続けたい」 地中、水中…“未知の世界”が撮る原動力 (1/3ページ)

 劇場長編ドキュメンタリー映画の1作目はサラエボ近郊の地下300メートルの炭坑で、2作目は南米ユカタン半島の洞窟湖で撮影した。

 次作の構想を聞くと笑顔でこう豪語した。

 「地中と水中で撮ったので、次は宇宙をテーマに撮ってみたいですね」

 映画監督の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」(PFF)が“世界へ羽ばたく才能”を発掘するため、今年新設した第1回「大島渚賞」を受賞した。

 審査員長は、世界の巨匠監督からラブコールを受け、数多くの映画音楽を手掛けてきた坂本龍一氏。

 「素晴らしい監督の冠にふさわしい人は誰か。今の日本にはこの人しかいない」と坂本は大絶賛した。また審査員の黒沢清監督は「大変重たい賞だが、この賞を背負ってほしい」とげきを飛ばした。

 賞の重さは本人が痛いほど自覚していた。

 「光栄ですが、正直、私でいいのかと思う。ただ10年、20年後に第1回の受賞者に私を選んでよかったと言ってもらえるよう頑張るしかない」と覚悟を新たにした。

 大阪で生まれ、小中高とバスケットボール一筋で生きてきた。高校は奈良県の強豪校に越境入学。だが、足の靱帯(じんたい)を切る大けがを負い、高校3年のとき、医師から現役引退を宣告された。

 「一生続けられる仕事を見つけなければ」と絵画創作や動画撮影などを始める中、映画と出合う。

 その頃、ハンガリーの巨匠、タル・ベーラ監督の名作を何本も見て映画の魅力に開眼した。

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