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【ぼくらの90年代音楽論 30年前の「音楽」の「普通」】大谷能生×AG(2) ライブハウスで見たいバンドが数珠つなぎに広がっていった (1/3ページ)

前回から続く)

AG:ライブハウスって、対バン制じゃないですか。それで大体、友達関係で対バンって組まれてるんで、音楽性が近い、いいなって思うのものが近いものが基本一緒に出るんですよね。それで、見に行ったバンドの、一緒に出てたバンドを次は見に行く、みたいな感じで、この時期、数珠つなぎにライブハウスで見たいバンドが広がっていくんですよ。……って、これ、時期的には全然80年代の話なんですけど、大丈夫?

大谷:まあ、87~89年の話ですよね。大丈夫です(笑)。いまもライブハウスの対バン制は続いていて、この辺りからシステムは一緒ですよね。80sの、いわゆるバンドブーム時代の、ライブハウス黎明期はいろんな話題があると思うんですが、90sくらいになるとシステム的には、現在と同じ感じにまとまってくる。……で、いまはどうなんだろ。当然、現場で対バンの情報とかもあるんでしょうが、ネットでまず情報調べるのかな。地下アイドルとかも、イベント一杯ありますしね。

AG:ですね。……この頃に好きだったバンドに、「びっくりしたな、もう」っていうのがありまして、知ってますか? 真心ブラザーズの桜井(秀俊)さんがやってたバンド。(当時のデータを見ながら)このあたりの人たちはまだまだ活動してますねー。

大谷:知らないバンド名がたくさん……。当時って、ライブハウスのお客さんって、大学生とか、高校生とか……。

AG:当時の、私よりちょっと年上くらいがメインかな。

大谷:おじさんとか、いわゆる大人の人はライブハウスに出入りなんてしてなかったよね。

AG:そうそう。おじさんはいない。皆無。若い子しかいない。

大谷:極端に言うと、子供の娯楽だった。いまやライブハウスはおっさんばっかりですけど。ホコ天もね、子供の遊び場ですよね。あ、TVの、「イカ天」はどうでしたか?

AG:見てはいたけど、うーん、なんか、メジャーだなって思ってた。私の知ってる世界じゃない、みたいな。キラキラしてんな、みたいな(笑)。

大谷:屋根裏とか出てる人とは違うと。下北沢のライブハウスで見かけるバンドはあんま出てなかった?

AG:出てない出てない。「あれはTVのものだな」みたいな。あ、フライング・キッズはすごい好きで、結構最初の方はライブ見に行ってたけど。イカ天はなんか、最初の頃から、事務所から手配されてる人たちが出てるもんだと自然に思ってた。あれ結局、アミューズの番組じゃん? だからメジャーだなーって思ってた。

大谷:そうなんだー。へー。でも、イカ天終わって90sに入ったぐらいから、バンドがメジャーなシーンでも活躍して、ホール規模でライブやるのが普通になってくるじゃない?