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【シネマパラダイス】覚悟はいるが…見始めたら止められない吸引力 「ホロコーストの罪人」

 第二次世界大戦下、ノルウェーの秘密警察が、ナチスのホロコーストに加担していた事実を、あるユダヤ人一家を襲う悲劇を軸に描く。監督はエイリーク・スベンソン。27日公開。2時間6分。

 ボクサーのチャールズはユダヤ人ではない女性と恋に落ち、敬虔(けいけん)な家族にも祝福されて結婚。幸せな生活を送っていた。だがナチスがノルウェーに侵攻し、不穏な空気が流れ始める。身分証にJの印が押され、不当な取り調べ、そしてついに父親とチャールズら息子3人は収容所に連行される。

 【ホンネ】今年もナチス関連映画が多数公開され、どれもが力作ぞろい。本作も、覚悟はいるが見始めたら止められない吸引力は半端ない。冒頭の柔らかくノスタルジックな色調から、少しずつ硬質で低温なトーンへ。一家それぞれのキャラも立ち、家族愛や絆の強さをひしと感じさせるからこそ、引き裂かれる運命に身もだえ。ズンと腹に響く。 ★★★★(映画評論家・折田千鶴子)

 ★5つで満点、☆=星半分

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