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血液細胞でがん攻撃 免疫を増強、慶応大で治験開始 27年度の製造販売承認目指す

 慶応大病院は12日、がん患者自身の血液に含まれる細胞を使って体の免疫力を増強し、がんを攻撃する新しい治療法の臨床試験(治験)を始めた。これまでのマウスを使った実験では、1回の細胞投与で長期間の効果が確認されており、幅広いがんに効く可能性があるという。

 2019年末までに安全性を確かめ、27年度に国の製造販売承認を得ることを目指す。

 治験では、参加した、がん患者から血液を採取。そこから特定の種類の細胞を取り出して活性化させ、体内に戻す。

 これによって免疫細胞の一種、ナチュラルキラーT細胞を刺激し、がんを攻撃する別の免疫細胞を大量に増殖させる。投与する細胞はバイオベンチャー「アンビシオン」(東京)が供給する。

 安全性を確かめる初期段階では対象の臓器を絞り込まず、血液がん以外の患者十数人に参加してもらう。治験と並行し、どんな種類のがんに対して効果が見込めるかも研究する方針だ。