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【BOOK】千利休は聖か俗か…それとも双方を自在に行き来する魔物か 伊東潤さんの連載小説「茶聖」 (1/3ページ)

★伊東潤さんの連載小説「茶聖」4月2日からスタート

 人気作家、伊東潤氏による連載小説「茶聖」(画・渡邊ちょんと氏)が4月2日(月曜)、スタートします。当代切っての歴史小説家が、戦国の世に茶の湯文化を確立し、信長、秀吉と渡り合った千利休の実像に迫ります。

 戦国時代には、多くの魅力に溢(あふ)れる人物が現れました。とりわけ茶の湯を文化として大成させた千利休は、とてもユニークで謎に満ちた存在です。

 茶の湯は茶道となり、今でも日本を代表する文化の一つとして根付いていますが、それもこの時代の利休の活躍によるもの、と言っても過言ではないでしょう。

 戦国時代の茶の湯は、死と隣り合わせで生きる武士の心の拠り所であり、荒ぶる魂を鎮める鎮静剤の役割を果たしました。武士たちは茶の湯を嗜(たしな)むことで、心の平安を得て、戦いへと集中力を高めていったのです。

 そうした効用に気づき、一大ブームにまで築き上げたのが、プロデューサーの利休であり、背後にいるスポンサーの秀吉でした。

 室町時代から、茶の湯は足利将軍家を中心とした上級武士の嗜みとして流行(はや)っていましたが、それを自らの天下平定事業に利用しようとしたのが織田信長です。信長は武功を挙げた家臣たちに分け与える土地が足りなくなることを見越し、東山(ひがしやま)御物(ごもつ)といった名物をかき集め、それを土地の代わりに家臣に与えました。

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