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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「失敗」》「この会社」以外の人生 (1/2ページ)

 次のコラムのテーマは「失敗」だけど、何を書いたらいいでしょうねぇ。常のごとくネタに困って、皮肉屋の先輩に聞いてみた。新人社員が目につく時節柄-と説明すると、「最大の失敗は、この会社に入ったことじゃないの?」。隣席で、いつも泣き言を漏らしている相手だから、さもありなん、容赦ないご託宣だ。

 翌日、「もう書けた?」と聞かれ、まだだと答えたら、なぜか笑われた。いくらでもある「失敗」を書きあぐねている様子が傍目におかしいらしい。

 見通しが甘い、後手に回る、一言足りない、分かっていたのに…と、ほぞをかみ、嘆息するのは毎日のこと。失敗がありすぎて、かえって思い出せない。「この会社」はともかく、「この仕事」に就いたことが最大の失敗という指摘は的を射ている。

 学生だったウン十年前、とても社会に出てやっていける気がしなくて、進学を目指した。しかし入試に失敗、これからどうやって生活していこうと追い詰められていたとき、新聞の求人欄で新卒の追加募集を見つけた。2月に受験し、4月に入社した。それが生涯唯一の就職活動だった。

 面接試験の日、遅刻しそうになって乗換駅を必死に走った。何とか間に合ったが、息が上がって「もう、あきらめようか」と思った瞬間があった。あのとき走るのをやめていたら…と考えたことがある。

 先日、『本物のリーダーになる!』(ファーストプレス刊)という本が送られてきた。著者の永井幸雄さんは、花王の元子会社社長で、昨年リタイアするまで58年間のビジネスマン時代のうち、40年間は役員を務めてきた。その体験から書いた実践的な経営本で、「卒業論文のようなもの」だという。

 永井さんは20年近く前、私が書いたエッセー風の記事に感想を送ってくださった。今回、ご丁寧に私が出した礼状のコピーも同封されていた。記者として、社会人としてまだ駆け出しのころで、「毎日、自分に比べて周囲が立派に見えて仕方ありません」などと書いている。今も全く変わらないではないか。顔から火が出た。

 『本物のリーダーになる!』は30代、40代の課長クラスに向け、「どうしたら先々にトップになれるか」のノウハウを説いている。誰しも生まれつき持っている「卑」の部分を限りなく滅却し、真っ当な人間であることが昇進の道だという。役員には「実力役員」「太鼓持ち(米つきバッタ)役員」「小判鮫役員」の3種類あり、どこの会社でも10人のうち3、4人は米つきバッタだとも。

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