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【ドクター和のニッポン臨終図巻】最期まで音楽とともに生きた井上堯之さん 音楽仲間には闘病を一切語らず (1/2ページ)

★井上堯之さん

 この連載を始めてからおかげさまで2年以上がたちました。1回目は、昨年3月に膵臓(すいぞう)がんで亡くなったムッシュかまやつさんのことを書きました。「ザ・スパイダースよ永遠に!」と原稿を締めたのですが、またおひとり、メンバーの旅立ちが…名ギタリストとして知られた井上堯之さん。通称・イノヤンが逝去。77歳でした。

 1970年にスパイダースが解散した後も、『太陽にほえろ』や『傷だらけの天使』など名作ドラマの音楽を手掛けたり、沢田研二のバックバンドやハウンドドッグのプロデューサー、近藤真彦が歌ってレコード大賞を受賞した『愚か者』の作曲など、日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けました。

 そんな井上さんの体に異変が現れたのは95年のこと。初期の胃がんが見つかりましたが、見事に克服。しかし2009年、67歳のときには肺気腫と診断をされ、突然の引退宣言をしました。

 肺気腫は、別名「タバコ病」といわれるCOPD=慢性閉塞(へいそく)性肺疾患=とほぼ同じ病態です。井上さんは当時ヘビースモーカーで1日30本ほど吸っていたといいます。

 14年の厚労省の調査によれば、病院でCOPDと診断された人は約26万人ですが、実際は推計530万人以上がいるという衝撃のデータがあります。

 喫煙による有害物質が原因の9割とも言われているCOPD。初期は階段を昇るときに息苦しさを感じる程度なので「歳のせい」で片付けてしまう人も多いのです。

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