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【どこまで分かる その検査】鬱病の血液検査 2000人の測定で精度は88%以上 (1/2ページ)

 精神疾患は他の病気と違って、異常が検査によって示される客観的なデータがない。一般的には「DMS-5」と呼ばれる国際的な診断基準に照らして問診を行い、診断されている。しかも、患者数の多い鬱(うつ)病となると、似た症状が他の病気と重なるので専門医といえども診断が難しい。そのため適切な薬が処方されていないケースがある。

 そんな弱点を補助する検査として「血液で鬱病を測る」臨床研究が進められている。「PEA検査」と呼ばれ、5ccほど採血をするだけ。開発した「川村総合診療院」(東京都港区)の川村則行院長が説明する。

 「この検査は、血液の血漿(けっしょう)中に含まれる『リン酸エタノールアミン(PEA)』という非常に小さい化合物の濃度を測定します。その数値によって本当に鬱病なのか、鬱病であれば治療でどの程度よくなったかの改善度も分かります」

 PEAは全身の臓器に存在する物質だが、脳内に圧倒的に多くある。鬱病になると脳からPEAの流出が少なくなると考えられ、血中濃度が1・4未満になると鬱病と判断される。川村院長が2011年から測定した患者数は約2000人。最新のデータで鬱病をひろい上げる「感度」、鬱病でない場合に鬱病と診断されない「特異度」は共に88%以上の精度という。

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